大切なトリマーの手を守って、いたわる「ハンドケアグッズの選び方」
トリマーの手は、大切な仕事道具
飼い主さんからのさまざまなオーダーに応えるため、高い技術が求められるトリマー。トリマーの仕事には「タフさ」も求められます。疲れやストレスが常に溜まりがちだからこそ、ボディメンテナンスやメンタルリフレッシュ、といった日々のケアが必要です。
こうしたケアのなかでも、特に重要なのが「ハンドケア」です。トリマーは毛をカットしたり、シャンプーしたりと手を使う仕事です。トリマーの手はハサミやコームと同じ、仕事道具。今回はトリマーの大切な道具、「手」のケアについて紹介していきます。
トリマーの手の悩み、主な原因は?
子どもたちの間でも人気の職業、トリマー。優雅に見えて実は、効率も考えて仕事する「緻密さ」が必要とされています。ワンちゃんは言葉を話せないからこそ、その様子を感じ取る高度な「集中力」も求められています。このように、長時間の立ち仕事でも妥協せず、高い技術で仕事に向き合う姿はまさに「職人」です。
トリマーの業務は預かったワンちゃん・ねこちゃんの体調チェックに始まり、カットやシャンプー、爪切りなど多岐に渡ります。トリマーの手が荒れる主な原因は、長時間の水仕事により「手のバリア機能が失われる」というものです。また、トリマーの職業病とも言われている腱鞘炎は、「トリミング作業で手を酷使しすぎる」ことが原因です。
どんなハンドケア対策をすればいいの?
ワンちゃんの様子や調子を優先して仕事をするため、業務中のハンドケアはしにくいものです。繁忙期だとなおさらです。また、市販のハンドクリームを業務中に付けてしまうと、ワンちゃんやねこちゃんが香りを気にしたり、無香であってもその成分がアレルギーの原因にもなりかねません。トリマー用のハンドケアグッズで、業務中にもケアしていくのが理想です。
また、手荒れ対策には水を手につけないことが最も有効です。ですが、トリマーは繊細な指先感覚が求められるため、ゴム手袋をしての業務はなかなかできません。そう考えると、仕事が終わってからのオフタイムはハンドケアが必須です。腱鞘炎かなと思ったら、無理に動かさずにサポーターで固定するといいでしょう。
ハンドケアで気をつけること
手荒れというのは、手のバリア機能が失われている状態です。そのため、刺激に敏感になり炎症が起こります。炎症の種類によっては痒みでひっかいてしまい、さらに炎症がひどくなります。手荒れを治すには、この悪循環を防ぐことが重要です。最も気をつけることは、水仕事をしたら丁寧に水気を拭き取るということです。
また、腱鞘炎と言えば手首をイメージしがちですが、指にも起こる症状です。腱鞘炎とは、同じ動作を繰り返すことで、骨と筋肉をつなぐ「腱」とそれを包み込む「腱鞘」部が炎症を起こすこと。トリマーはカットやシャンプーなど、手を酷使する仕事であるため、腱鞘炎で悩んでいる方が多いと言われています。
どんなハンドケアグッズを選べばいいの?
ハンドクリームと言っても業務中は市販のものではなく、トリマー用に開発されたものを使うのがおすすめです。市販のハンドクリームは、人間への安全性は保障されていますが、ワンちゃんやねこちゃんにも安全とは言えないからです。また腱鞘炎対策には、できるだけ酷使する箇所を固定するのがおすすめ。ここでは、ハンドケアグッズ選びの3つのポイントを紹介します。
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Point
1保湿力が高い<手荒れ対策>
ハンドクリームは手のバリア機能を高めてくれますが、それ自体では手の乾燥を防ぐだけでうるおいが回復しにくいものです。ハンドクリームを塗る前に化粧水で保湿できればいいのですが、業務中は忙しくなかなか難しいでしょう。そのため、保湿力の高いオールインタイプのハンドクリームを選びましょう。
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Point
2ポイント②乾きやすい<手荒れ対策>
ハンドクリームを塗りベトベトしていると、次の仕事がしにくくなります。そのため、塗り終わったら素早くサラッと乾くタイプがおすすめです。最近のハンドクリームは「ベタつきにくさ」も開発のポイントになっており、種類も豊富です。また、乾きやすさだけで選ぶならローションタイプもおすすめです。
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Point
3フィットしやすい<腱鞘炎対策>
指や手首に違和感がと感じたら腱鞘炎のサインです。これ以上悪化させない、未然に防ぐためにも効果的なのが「サポーター・テープ」です。利き手の親指や手首などトリミング作業で酷使する箇所を固定することで、可動域を制限します。水仕事でもはがれたり、ふやけたりしないタイプがおすすめです。
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